空室対策として「ペット可」を検討する。

物件に特徴を出してお客様から選んでいただける方法の一つです。巷には、ペットと共に暮らすという「共生型」がありますし、「とりあえずペット可物件」もあります。今回はペット可にした場合の問題とその予防策について考えてみたいと思います。

ペット飼育になれていない?

ペットを飼いたいという入居者さんは、必ずしもペット飼育に慣れているわけではありません。生まれて初めて飼う為にペット可物件を探すお客様もいらっしゃいますので、飼っているご本人にも想定外のトラブルが起きたりします。良く起こるのは飼い主の留守中の「犬の無駄吠え」。単身や共働き世帯は仕事で留守が多いので、留守番の躾(しつけ)が出来ていないと淋しくて鳴くことがあります。飼い主は留守で鳴いていることに気づきませんから、他の入居者からクレームが入ることになります。犬を躾(しつけ)ることも出来ず、この手の問題はかなり長引きます。これを防ぐにはペット飼育の経験を尋ねて、入居時に犬の留守番躾(しつけ)について確認し、鳴くような性質の犬種の時はスクールで躾(しつけ)教育を受けるなどの対策を考えてもらう必要があります。

クレームは室内だけではない

クレームは共用部分でも発生します。犬は散歩が必要ですが共用廊下では「歩かせない」というルールの物件が多いです。毛が飛ぶ粗相する、吠えたり噛みついたりしないようにとの配慮ですが、これを守らない方がいるとペットを飼っていない方やルールを守っている方からのクレームになります。犬が成長して「抱けない」と言われることもありますが、ルールなので頑張って守って頂くようにします。しかし、当初は小型犬限定だったのが曖昧になって15キロ以上の中型犬まで許可してしまうと、このルールが守れない方が増えてトラブルになります。ルールを厳密に変えないことと、相手は動物ですので飼い主さんお意識と教育をお願いすることが大切です。

バルコニーから排泄!?

バルコニーの冊子を開けっぱなして飼い犬が自由に出入りできるようにしていたお宅があり、下の階から「排水口からオシッコの臭いがする」とのクレームを頂いたことがあります。高齢の飼い犬が我慢できなくてバルコニーで排泄してしまうと説明されましたが、見逃すわけにはいかない事態です。このケースは飼い主の不注意で起きたクレームですが、故意にバルコニーで排泄させていた借主さんもありました。排尿の後を水で流していたので両隣の部屋からクレームになりましたが、非常識な行為と言わざるを得ません。

また、散歩時の糞を共用のゴミストッカーに捨てる飼い主がいて内部から悪臭がしたことがありました。散歩中に回収した犬の糞は自治体によって処理方法が決まっており、家庭用のトイレに流すか燃えるゴミで捨てるのですが、臭いがもれないようにビニール袋に入れて口をしっかり縛り、他の入居者さんに迷惑がかからないようにするのがマナーなのです。

さて、いくつか問題となった事例を並べましたが、これらを防ぐにはペット飼育規約をしっかり作って賃貸借契約時に説明して理解させることや、入居申込から契約までの間に飼い主の意識調査を行い、ルール違反をしないペット飼育が出来る人かどうかを見極めることが大切になります。軽い気持ちで空室対策の為にペット可にしよう!と考えるとクレームになる可能性がありますので、慎重に準備する必要があります。ところで猫と犬の飼育数が逆転したことをご存知ですか?次回は「猫の飼える賃貸住宅」について考えたいと思います。