空室対策で費用をかけてリフォームするのは有効な方法の一つです。しかし、賃貸経営で「部屋を埋める」のは手段であり目的は「収益」です。あるいは資産価値の維持・増加です。その費用対効果が合わなくては本来の目的から外れてしまいます。今注目されているのは「ローコストで行う空室対策」。その代表として紹介されているのは「収納を増やす」こと。賃貸住宅の欠点は「収納が少ない」ことですので、玄関の壁や洗濯機置き場の上部や室内の壁など、空いている空間に棚やポール等を設置して、狭い空間から何とか収納スペースを生み出すというアイディアです。リフォーム業者さんに依頼すれば済みますが「簡単な棚の設置なら自分たちでも出来ないか!?」ということで、賃貸住宅におけるDIYの基礎知識を考えてみるのが今回の企画です。

棚を吊りつけるには「穴開け」が必要

棚を取り付けるには壁にねじを打ち込む必要があります。バッテリードライバーがあれば誰でも簡単に出来ますが、問題は「ネジをどこに打つか」です。ネジが「しっかり利く場所」に打たないと重い物を載せたら落ちてしまします。そこで「ネジが荷物に耐えられる場所」を特定する技術が必要になりなす。

賃貸住宅の「間仕切り壁の8割は石膏ボード」と言われていますので、今回は広く用いられている石膏ボードの壁に、棚を取り付けるケースで考えてみましょう。この石膏ボードは固く丈夫そうに見えますが、ネジを打ち込むとボロボロと崩れる特性を持っています。石膏ボード壁の内側は空洞になっていますから、これでは重い物を載せることは出来ません。

実は、空洞になっている石膏ボードの内側には、一定感覚で木の柱が立っています。この柱を見つけて石膏ボードの上からネジを打ち込めば、重い荷重に耐えられる棚を取り付けることが出来ます。壁の内側には、おおよそ45cm間隔で木の柱が立っていますので、それを見つければ良いのです。この柱の位置を知るには「デジタル探知機」という便利な電動工具があり、しかも1万円を切る価格で手に入れること出来ます。これで簡単に柱の位置を特定することが出来ます。

石膏ボードにネジを打ちたいときは?

でも、どうしても柱の無い位置にネジを打たなければならない事があります。45cm間隔の柱と、取り付ける棚のネジの位置がピッタリと合わないこと事が多いのです。一つ目のネジは柱を利用できても、もう一つは内側が空洞の位置に打つしかありません。前に説明した通り、それでは重い物を載せるには不安な棚になってしまいます。そこで「石膏ボード用アンカー」と呼ばれる便利グッズを使います。このアンカーを石膏ボードに打ち込むことによって、その後からネジを打ってもボードがボロボロにならないベースを作ることが出来ます。壁にドリルで穴を開けて、石膏ボード用アンカーを入れて、そこにネジを打ち込むという順序になります。ここで電動ドリルが必要となりますが、この工具も安価で手に入りますので、誰でも出来る簡単な工事です。もう一つ、棚を取り付ける際に便利なのが「クロスレーザー」という電動工具です。スイッチを入れると、壁に垂直と水平にラインを映し出してくれるので、棚のネジの一つ一つの場所を正確に決めることが出来ます。

いかがでしょうか。現在は家庭用電動工具の性能が上がり安価で購入できますので、賃貸住宅のDIYも難しくなくなりました。最初からリフォーム業者さんに依頼するのも良いですが、テストもかねて、自分たちでトライしてみると、お部屋に愛着が湧いてきて、それが長期空室を防ぐことに繋がるのだと思います。